ううむ… 本当は奥が深い昔話( ̄ー ̄)
一万円に変えると、とても分かりやすいです…
とあるライブの空き時間におにぎりを5個ばかり食べていた時のことである。 「おにぎりお好きなんですね」 と、お客さんに言われた。 咄嗟にわたくしは 「おむすびころりんでございます」 と答えた。 そうです。 おむすびころりんなのです。 爺さんが切り株に腰掛けておにぎりを食べようとするも手から落としてしまい、落ちたおむすびは転がって穴の中へ落ちてしまうのです。 終いには爺さんまで落ちてしまいます。 いろいろなバージョンがありますが、穴から楽しいオリジナルソングが聞こえてくるので、爺さんは持っていたおにぎりを全部穴の中へ落としてしまうというバージョンもございます。 わたくしとしましては、歌を歌うとおにぎりを貰えるという解釈をしてしまいます。あわよくばカラアゲも貰えるのではないかという期待もしてしまいます。 これだから音楽はやめられません。 最近は暴力的な表現を排除するため、この爺さんがお土産を貰って帰るところで物語が終わる設定になっているようです。 しかし、本来の「おむすびころりん」では、隣に住む欲深い爺さんが登場します。 穴の中に無理矢理おむすびを突っ込み、自分も無理矢理に穴の中へ侵入します。 そしてお土産を強制的に出させて持ち帰ります。 お土産のカゴからは何かしらろくでもないものが出てくるというオチです。欲深い人は酷い目にあうという設定です。 欲深い爺さん、きっと若い頃は、金さえあれば女を落とせると思っていたタイプでしょう。 そうは言いましても、でございます。 「おむすびころりん」を「1万円札ころりん」で考えてみましょう。 「お金払ったんだからケチケチするんじゃねーよ」 なにかと不景気のせいだと言いたがる人が多い現代ですから、現実的には「欲深い爺さん型」の対応をする人のほうが多いのではないでしょうか。 物語として考えれば「欲深い爺さん」は「悪い奴」なのですが、実際にそれを理解できているかというと、実はそうでもないのです。 古くから語り継がれ、室町時代には昔話として成立していたようです。 きっと、その頃から人間の本質は変わってないのでございましょう。 【サックスとfujiborn】 定番だから誰にでも使いやすいとは限らない 音楽と宇宙と あなたをつなぐ サウンドトレジャー |