まるでシャワーのような降り方をするものだから面白くなってしまって窓外をずっと眺めていたのである。 ザーなのか シャーなのか シュルルルリンなのか 耳を澄ませる程に雨音か細かく聞こえて色々な音が耳に入る。空が前川清なら、地上にあるものはダークダックスなのだ。山がピンキーなら海はキラーズである。 やがて小生には色々な声が聞こえてくるのであるが病的な表現にもなり兼ねる故これ以上の詳細は書かぬことにする。 雨でよかった。 砂糖水だと頗る困る。 雨でよかった。 兎だと跳ね過ぎる。 雨じゃなく唐揚げだったらどうしよう。 山盛りのご飯と空っぽの大皿を持って外で立っていれば唐揚げ定食がすぐに食べられる。 味噌汁は危険だ。味噌汁の中に唐揚げが墜落する度に小生は「あちち、あちち」と言わなければならぬ。上島さんならそれを見事に楽しく演じてしまうかもしれぬが、小生にとってはそれよりも唐揚げ定食が先決なのだ。 外へ出て雨宿りをしながらずっと空を見る。 行き交う人々の一人が「よう降りますのぉ」と言う。 小生は無意識に答えたのだ。 「はい、美味しそうですね」 南無多宝如来 南無釈迦牟尼佛 南無妙法蓮華経 【サックスとfujiborn】 楽譜を見て音階名が頭に浮かぶと同時に指が動くようになるんです サウンドトレジャー http://93.xmbs.jp/st0925inoue/ |