通勤電車が毎日の貴重な読書時間である以上、本は片時も手放せない存在です。読み終えたのに次の本が手元にない……この絶望感! 考えたくもない。だからいつもカバンには三冊、本を入れています。小説とエッセイと極めてまれにビジネス書。ゆえにカバンはいつも重く、すぐに傷む。
でも、朝出かける前の数分間、本棚(と、すさまじい積読の山)を眺め渡して、今日は何の本を入れようか迷うひと時は自分だけの至福の時なのです。一度にそんなにたくさん読めるわけではないのにと自分でもおかしく思うわけですが、持っているだけで幸せなのです。この気持ち、誰か分かって!
(本書P72「文庫カバーを自分で作る}より抜粋)
分かります! 激しく同意します!!
通勤電車と通勤バス、三冊と二冊の差こそあれ、
私と全く同じではないですか。
そうです、活字中毒者のカバンはいつも重くふくれあがっているのです。
いっそ通勤時間が二時間あればいいのに……と思うのです。
文庫カバーにも凝るのです。こだわりがあるのです。
あぁ、ここに同志がいた。
本の雑誌増刊『おすすめ文庫王国2010-2011』を読んでの感想です。
本好きの本好きによる本好きのための本『本の雑誌』が2010年度文庫ベストテンや各ジャンル別文庫ベストテンなど文庫本をガイドしてくれます。
中身はこんなです。
- 本の雑誌が選ぶ文庫ベストテン2010-2011
- 読者が選んだ今年の文庫ベストワン
- 文庫オールタイムベストテン/いつもサイドポケットにしのばせていた、小さな友人たち 米澤穂信
- ジャンル別ベスト10 現代文学/猫好き&刑罰マニア必読の21世紀型ネオ説話文学! 豊崎由美 恋愛小説/濃いも甘いも凌駕する、超高密度愛がぶっちぎりベスト1! 吉田伸子 SF/ハヤカワ文庫大活躍、世界最先端を突っ走る日本SFが熱い! 大森望 時代小説/動乱の幕末を駆け抜ける倒幕も佐幕もええじゃないか!! 青木逸美 エンターテンイメント/「普通」以上のオモシロさ絶対保証!日常のスパイス小説! 藤田香織 国内ミステリー/度肝を抜く圧倒的なスケールで描くノンストップ・クライム・ストーリー! 宇田川拓也 海外ミステリー/時代の混沌を見事に映し出した新スパイ小説の輝きを見よ! 関口苑生 ノンフィクション/分子生物学者が冷徹に描き出す「超リアルな死」に慄然! 黒田信一 エンタメ・ノンフ/埋もれた古代史か?世紀の大ペテンか?東北地方の怪しい文書を追え! 東えりか
- 年刊文庫番/ありがとう、そしてサヨウナラ、ウェッジ文庫 坪内祐三
- SF大将特別編/虐殺器官 とり・みき
- 書店員座談会/文庫版元ケンミンSHOW!
- POPで振り返るブックエキスプレス上野店の5年間 長谷川仁美
- 偏愛オールタイムベスト10 文化系女子のための10冊/きっかけはジャケ買いから。どっぷり感情移入で買い溜め必至の異色ホラー小説 近代ナリコ 食にまつわるノンジャンル10冊/圧巻の悪食エッセイから生唾ゴクリの沖縄定食案内まで 今柊二 音楽小説じんわりな10冊/名演奏のような物語にうっとり、モーツァルトが聴きたくなる恋愛音楽小説 大矢博子 すごい事を言っている10冊/感動共感苦笑眉ツバ?大きな声で言っちゃったアレコレ 花本武
- 文庫カバーを自分で作る! 松村幹彦
- 文庫解説目録を読む/紙版、デジタル版、オンデマンド版の三者がひと目でわかる目録を作ってくれぃ!書肆紅屋
- 西荻窪「古書音羽館」均一棚定点観測/文庫100円均一棚は古本玉手箱!
- 北村薫・宮部みゆきコンビに全十巻のアンソロジーを編集してほしい! 南陀楼綾繁
- 対談 文庫年間売れ行きBest100 ‘09→10’ ジュンク堂書店池袋本店&丸善お茶の水店
こんな素敵な本の数々を未だ読んでいないなんて許せないぞ! 我慢できないぞ! すぐに読むのだ! 読めないまでも積んでおくのだ! そうだ、即、購入するのだ!!!
というわけで購入を決定した本は以下のとおり。自分に対するクリスマス・プレゼントです。
- 『白銀ジャック』 (東野圭吾/著・実業之日本社文庫)
- 『永遠の0』 (百田尚樹/著・講談社文庫)
- 『犬身(上下)』 (松浦理英子/著・朝日文庫)
- 『虐殺器官』 (伊藤計劃/著・ハヤカワ文庫JA)
- 『オルタード・カーボン(上下)』 (リチャード・モーガン/著・アスペクト)
- 『デクスター 闇に笑う月』 (ジェフ・リンジー/著・ヴィレッジブックス)
- 『戻り川心中』 (連城三紀彦/著・ハルキ文庫)
- 『せどり男爵数奇譚 』 (梶山季之/著・ちくま文庫)
- 『六の宮の姫君』 (北村薫/著・創元推理文庫)
- 『ミノタウロス』 (佐藤亜紀/著・講談社文庫)
- 『望みは何かと訊かれたら』 (小池真理子/著・新潮文庫)
- 『孤宿の人(上下)』 (宮部みゆき/著・新潮文庫)
- 『相棒』 (五十嵐貴久/著・PHP文芸文庫)
- 『ある日、アヒルバス』 (山本幸久/著・実業之日本社文庫)
- 『カシオペアの丘で』 (重松清/著・講談社文庫)
- 『平成大家族』 (中島京子/著・集英社文庫)
- 『ずっとお城で暮らしてる』 (シャーリィ・ジャクスン/著・創元推理文庫)
- 『味覚日常』 (辰巳芳子/著・ちくま書房)
- 『わが家の夕めし』 (アサヒグラフ編・朝日文庫)
- 『ツーリスト 沈みゆく帝国のスパイ』 (オレン・スタインハウアー/著・ハヤカワ文庫NV)
- 『ベルファストの12人の亡霊』 (スチュアート・ネヴィル/著・RHブックス・プラス)
- 『フランキー・マシーンの冬(上下)』 (ドン・ウィンズロウ/著・角川文庫)
以上、購入決定!!
いや、まてまて、『デクスター 闇に笑う月』 はシリーズ第二弾だ。ということは、当然第一弾も購入せねばなるまい。もう一冊追加だ。これは自分に対するお年玉。
23.『デクスター 幼き者への挽歌』 (ジェフ・リンジー/著・ヴィレッジブックス)
よっ、おとな買い!! (笑)
読み切ったころには桜が咲いているかも…… (^^;)