カルルク : 相手の人を決めるのは 父親の えーと 役割 役割なわけで・・・・・ スミス : ですが 本人もそのつもりで 先にその約束をしていたのですから いきなり 父親だから 無かったことにと言われても 納得できないと思うのですけど (本書P181より)
『乙嫁語り 3巻』(著者:森薫/BEAM COMIX)を読みました。
まずは出版社HPから紹介文を引きます。 美しく幸薄き――第2の"乙嫁"、タラスの涙
1巻、2巻ではエイホン家の居候としてちょい役扱いだったスミスさんだが3巻から主人公になった。運命の女(ひと)と思われたタラスとの出会い。しかしそれは引き裂かれる定めだったのか。結婚は当人同士が決めるのではなく親が決めるものという考えには西欧人のスミスには納得がいかないだろう。しかし19世紀の中央アジアにあってはあたりまえ。何かといえば愛だの正義だのを振りかざす西欧文化と、定めを受け入れそこから愛情を育んでいくユーラシア文化。考えてみればアミルとカルルクの歳の差婚もユーラシアの美しい心のあり方なのだが・・・。スミスさんはそのことに気付いているのだろうか。婚約の証にと一度はタラスに渡した懐中時計を、スミスは砂漠に投げ捨てる。彼の心中にはどのような想いがあるのか。第4巻でこの時計がふたたび二人をつなぐきっかけになるのか? 非常に興味深い。明日は第4巻を読もう。
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