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2011/5/27
『母の影』(北杜夫/著・新潮文庫)
確か中学三年の頃、作文の時間に国語の先生が生徒に作文をやらせず、漱石の「夢十夜」の中の二、三篇を読んでくれたことがある。それはごく面白く思われた。そこで図書館へ行って、「夢十夜」の残りを読んだ。ついでに「草枕」を読み、冒頭の文章を何たる名文かと感心した。のちになって読み返してみると、あれはいわゆる美文である。いささか鼻につくが、良き美文である。それに比べて「虞美人草」は悪しき美文で、偉大であった漱石の作品の |
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