サイクリング・インストラクター養成講習!
Cycling Instructor Training Class!
C.I.T.C!
思ったほどかっこよくありませんでした。 今日と明日の二日間、S.C.G(こっちは意地でも使います)研修生みんなで、 財団法人日本サイクリング協会公認のインストラクター講習を受けてきます。
(※S.C.G=【S】しまなみ海道【C】サイクリング【G】ガイド)
会場に着くなりドサリと資料を頂戴。
どんなプログラムかというと…
●サイクリングの基礎知識Ⅰ~Ⅲ ●サイクリングにおける救急処置 ●サイクリングの応用 実技 ●実走
今日は前半のふたつ、一日みっちり座学。 その中でサイクリングの歴史を習ったのですが、 ぶ厚い教科書なので講義の中では飛ばした項目もありました。 その中に興味深いものが。
ー 日本女子大学校の「自転車会」 -
日本初の女子大である”日本女子大学校”に、「自転車会」なるものがあった、と。 自転車会? 自転車の技能を競う会だったらしいのですが、 どのように競っていたのでしょうか。
会則にある、段位についての記述を見てみましょう。
1段 (1)2間離れの千鳥を両手にて往復すること。 (2)三尺幅の場所を2度往復すること。 (3)置き物をとること。 2段 (1)2間離れの千鳥を片手にて左右各2度づつ4回通過すること。 (2)棒又はラケットにて左右2度づつ懸垂物を打ち落とすこと。 (3)左右1度づつ紙又は布の細片を高く張れる網に投げかくること。 (4)長き竹竿を地上の穴に樹てること。 (5)直径1間半の円を画くこと。 3段 両手を離し写字その他の演技をなすこと。
レベル高けえ!
2段ですでに走りながら紙や布をターゲットに命中させたり、 竹竿を地上にある特定の穴につき立てたりと、かなり曲芸的なことをやってのけてるし、 3段の両手を離して写字というのはもう中国雑技団です。
さらに運動会では「自転車毬拾い」や「自転車マーチ」といった演技が繰り広げられたとあり、 詳しい記述はありませんが相当アクロバティックなパフォーマンスを想像させます。 サルティンバンコ的な。
それらの演技によって 「女子の自転車乗りは乱暴なり、無作法なりという従来の考え方が改められるようになった」 と、当時の生徒が書き残しているらしいのですが、 それらを乱暴でなく華麗に優美にやってのけたのだとしたら いよいよサルティンバンコないしアレグリアの予感、ブロードウェイ公演をオファーしたいところです。
当時のことを高等師範”井口あくり”が『輪友』第27号に書き残している、とあるのですが、 まず『輪友』が何なのかわからないまま突然そのように記述されており、 サイクリング専門誌であろうことは推測できるものの、 当時すでに27号まで順調に刊を重ねていたことに驚きを禁じ得ませんし、 ”あくり”という名のはいから感に文明開化の音を感じ、 日本自転車史の長さ重さを一気に味わった思いがします。
そんな調子でかなり読ませる力を持ったサイクリングの歴史の教科書、 もちろん由来から現在の日本・世界におけるサイクリングまで幅広く記述されています。 一読の価値あり。
歴史のほかにも、交通ルールや走行技術、救急処置のノウハウなど 実践的なこともみっちり教わりましたが、 それらはおいおい紹介していきたいと思います。
さて明日は実技。 自転車会のように華麗にはいかずとも、というかその必要はありませんが、 しっかり技術を習得してインストラクターの資格をゲットしてきます!
(座学前だというのに念入りなストレッチをするぽんたさんとなべこさん。意味はあったのだろうか。) |