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2013年06月17日(月) 

 親はどこに行ったか分からないよ。たぶんどっかでのたれ死んでるんだろう。当然の報いだ。世の中、ろくでもない奴が多過ぎる。あの地下でみんなが居たときにずっと考えていたよ。自分で自分のケツも拭けない奴が子供なんて作るんじゃないよって。お前たちが大人になるまで面倒みてくれた人と同じことがどうしてできないんだってさ。

                                     (本書P189より)

 

『HEARTBLUE』(小路幸也・著/創元推理文庫)を読みました。

 

出版社の紹介文を引きます。


ニューヨークの虹の朝、市警失踪人課を一人の少年が訪ねてきた。とある事件で知り合った少年は「ペギーがいなくなったんだ」とワットマンに告げる。彼の捜す少女は一年ほど前からどこか様子がおかしかったという―。一方の巡矢も、一葉の写真に写っていた少女の行方を追い始める。二人が動いた末に明らかになった哀しい真実とは?『HEARTBEAT』に連なる青春ミステリの雄編。


 

 

 

論語・子路第十三の十八に「父は子の為めに隠し、子は父の為に隠す、直きこと其の内に在り」とある。法律上正しい振る舞いも、情に適っていなければ正しいとは言えないのではないか。たまに間違ったことをしてしまうことがあっても、人を思いやり真面目に生きている者が平穏に生きられることを大切にする。小路氏の価値観はそこにあるのではないか。厳格に法を守ったとして、それが真っ当な人間を不幸にするとすれば、そのことに何の意味があるというのか。小路氏の描く世界は人を思いやる温かさにあふれている。幸せを願って真っ当に生きている人に幸多かれと祈る。

 

 


閲覧数1,709 カテゴリ読んだ本 コメント2 投稿日時2013/06/17 04:42
公開範囲外部公開
コメント(2)
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  • 2013/06/17 18:13
    > ももたろうさん

    法の解釈は人によってまちまちですね。法の執行も人が行うとなれば、いろいろと問題をはらむのは必至ということでしょう。大切なのは、大多数の良識ある人が法の成立と執行をしっかりと看ることでしょう。一番怖いのは「無関心」かもしれません。
    次項有
  • 2013/06/17 07:00
    法と言うのは出来た時代背景を大きく反映しているものが多いのに、現実は刻々と変わりつつある激動の時代に、何十年も前の法律が適用されていると思います。
    法を遵守せよと言うならば、その法を正す必要もあるのではないでしょうか
    また、人に優しい法であって欲しいし、悪事を擁護するものであってほしくないと思います。
    次項有
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