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2012年07月16日(月) 

「クドリャフカっていうと、ロケットに乗せられて地球をぐるぐるまわった犬だったね。酸素が切れるまで、眼下の星に帰れると信じてた」

                                  (本書P324より)

 

『クドリャフカの順番 Welcome to KANYAFESTA!』(米澤穂信・著/角川文庫)を読みました。「クドリャフカ」とは、ソ連の人工衛星スプートニク2号に乗って宇宙に飛び立った犬の名。地球周回軌道に初めて到達した動物だとされている。折しも今朝の新聞にはロシアの宇宙船ソユーズの打ち上げが成功したと報道されている。この宇宙船には日本人飛行士の星出彰彦氏が搭乗しており、星出氏は宇宙ステーションに4ヶ月間滞在する予定だという。

 

 

 

まずは裏表紙の紹介文を引きます。


 

待望の文化祭が始まった。だが折木奉太郎が所属する古典部で大問題が発生。手違いで文集「氷菓」を作りすぎたのだ。部員が頭を抱えるそのとき、学内では奇妙な連続盗難事件が起きていた。盗まれたものは碁石、タロットカード、水鉄砲―。この事件を解決して古典部の知名度を上げよう!目指すは文集の完売だ!!盛り上がる仲間たちに後押しされて、奉太郎は事件の謎に挑むはめに…。大人気“古典部”シリーズ第3弾。


 

 

コアなミステリファンにはクリスティへの崇敬を、そうでもない読者にはわらしべ長者的御都合主義を、この本はそんな楽しみを与えてくれる。『氷菓』、『愚者のエンドロール』、そして本書と巻を重ねるごとにおもしろみを増している。本書で瞠目するのは摩耶花と河内先輩との「漫研での評論は無意味なのか?」論争、そして入須先輩の「頼み事の極意」だ。どちらも読んでいて脳が活性化するのがわかる。脳がその栄養分たる知性に触れてよろこんでいるのだ。頭の良い人が展開する論理は読んでいて心地よい。これぞミステリの醍醐味というべきでしょう。

 

 

 


閲覧数868 カテゴリ読んだ本 コメント0 投稿日時2012/07/16 15:28
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