『和菓子のアン』(坂木司・著/光文社文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引いておきましょう。
デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり(?)太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー。
初坂木司氏です。デパ地下お仕事系日常のミステリですね。悪人の登場しないお仕事小説として山本幸久氏にも通じるほんわか温かいテイストの小説です。そのうえ、人の死なない日常のミステリが味を副えています。幸せになりたいと心から願うあなた、この小説を読みなさい。然る後に和菓子屋に行くべし。あなたが知らなかった世界が其処にあります。その世界を知ることなく生きた?年間の人生はいったい何だったんだーと地団駄を踏むことでしょう。 今日は仕事帰りにデパ地下の源吉兆庵に行き「紅花りんご」と「粋甘粛」を買いましたよ。その後、酒売り場でお姉さんに「加茂鶴の新酒が入っていますよ」と声をかけられたが素通りしてしまった。我ながらびっくりしている。昨日までの自分にはあり得ないことである。信じられん・・・・。
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