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2013年03月31日(日) 

「男の性意識や性文化は非常に貧しいものであると常々思っていたけど、それがさらに裏付けられた、という感じかな。つまり、さっき奈津子さんも言っていたけど、性器への刺激の集中と精液放出にこだわるあまり、セックスとその快楽の可能性の半分以上を自ら捨ててしまっている、と」

「さすが倉阪さん。ご見識です。男根原理主義社会の性文化は、わたしたちが通常ナチュラルにしている行為をことさらに”変態”だの”禁断の快楽”だのと、いちいち大仰に形容したがる。それはとりもなおさず、自分たちがつまらないセックスしかしていないことの証明に過ぎないのですわ。男性ばかりではありません。女性にも男根原理主義的なセックスしかセックスとは認めない人がたくさんいます。なんという貧困な現実でしょう。ほんとうに嘆かわしいことですわっ」

                                 (本書P34より)

 

 

『両性具有迷宮』(西澤保彦・著/双葉文庫)を読みました。

 

 

まずは出版社の紹介文を引きます。


ある夜、コンビニで森奈津子は突然の爆風にひっくり返った。となんと、爆風を浴びたうら若き乙女全員の股間に男性器が!宇宙人のミスが原因だったのだが、やがて彼女たちを標的にした殺人事件が連続発生。さしもの奈津子も楽しんでばかりもいられない。男性器を生やされた一人として、真相究明に勃ち上がった。2002年度センス・オブ・ジェンダー賞特別賞受賞作。



な、なんだこれはっ! 

お笑い百合SM小説が身上の、異端にして耽美主義のレズビアン作家(ひょっとしてバイセクシャル?)の森奈津子氏を主人公としたお笑い百合SF小説ではないかっ! 

おふざけもたいがいにしなさい。

私にとって初・西澤保彦氏。調べてみると氏は『七回死んだ男』でSF設定で本格推理作品が成立することを示されたお方とか。そのようなやんごとなきお方が、SF設定でおちゃらけ百合推理小説をお書きになるとは・・・。しかも実在の森奈津子を主人公とするというエポックメーキングな作品。チャレンジャーでいらっしゃる。

それにしても、私はいったい何というものを読んでいるのだ・・・・? どこへ行こうとしているのだ?

と言いながら、『七回死んだ男』はいったいどんな小説なのだろう・・・と興味津々の私である。つくづく病気だ。

 

 

 


閲覧数683 カテゴリ読んだ本 コメント0 投稿日時2013/03/31 13:51
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