『君を乗せる舟 - 髪結い伊三次捕物余話』を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。 伊三次の上司である定廻り同心の不破友之進の嫡男、龍之介もついに元服の年となった。同心見習い・不破龍之進として出仕し、朋輩たちと「八丁堀純情派」を結成、世を騒がせる「本所無頼派」の一掃に乗り出した。その最中に訪れた龍之進の淡い初恋の顛末を描いた表題作他全六篇を収録したシリーズ第六弾。解説・諸田玲子
美雨と監物の後日譚がありましたね。読者の期待に応えてくれる宇江佐さんの気持ちがうれしい。祝言そして懐妊。ここまで書けば、仲むつまじい二人を描いた小篇も期待したいところ。続編に期待。本作においては何よりも元服した龍之進に注目。良い若者に育ちました。初恋の女性・あぐりが雪のような花嫁衣装で舟に乗り浅草に向かう。それを見送る龍之進の心がほろにがく胸に迫ります。
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