この写真は,ワタシの自宅前の藤井川です。
ハヤ,コイ,毛ガニ,シマドジョウ,ライギョ,ウナギなどなど,いろんな生き物がいます。 水底の土にもポコポコ穴があって,生命感にあふれています。
だけど・・・ だけど・・・・・・・
最近,ワタシは海なと川なと釣りをするので,水面を見つめることが多いのですが,
最近の海や川に,すごく問題を感じています。
毎年感じていたことなんですが,特に今年になって問題はひどくなってきたと思います。
その問題とは・・・・
海や川の水が綺麗すぎることなんです。
「えっ?どこが問題なの?むしろいいことじゃないの!」と思う人も多いと思いますが・・・
ワタシは大問題だと思っています。
だって水の綺麗さが異様なんですもの。
わかりやすく言うと,栄養分さえも含まれていない水になっているということです。
そのおかげで海に栄養が流れず, 河口には貝がいなくなり, 貝を食べる魚やカニやタコもいなくなってしまっています。
水の中は,まるで砂漠の美しさです。
生き物がいなくなって砂漠化した様子を見て, 人々は「綺麗になった」と言っているように思えます。
それが証拠に,近海で獲れるほとんど全ての魚種で漁獲量が減少しています。
その原因の一つに, 人々が川や海にゴミを捨てなくなったこと があげられると思います。
10数年前までは,化学洗剤や工業排水などの有害物質を垂れ流していて汚れていた川ですが, 最近では,それらを止めるために浄化槽を整備し,綺麗になってきました。
それと同時に,栄養ある有機物質まで流さなくなってしまったのです。
みなさん,魚料理を食べた後の骨や頭をどこに捨てますか? 牡蠣やアサリなどを食べた後の貝殻は? バナナの皮は?
おそらく燃えるゴミにするか,畑の肥料にするかだと思います。 でも,これらは全て栄養のはずなんですよね。
そう思って,バケツに入れた魚のガラなどの残飯を川に捨てると, 近所の人に,「不法投棄だ!」とか,「常識を考えろ!」などという目で見られます。
逆にワタシは聞きたいです。
「野菜や魚のガラを川に捨てることのどこが環境破壊になるのか?」と
「栄養を海に還さず,燃やしてしまい,Co2を出すことの方が環境保全になっていると,本気でそう思っているのか?」と!!
「川や海にゴミを捨てない」
これは正しいことでしょう。
子供たちにこういう教育をすることも良いことでしょう。
でもね,「ゴミ」というのは何なのか?を考えなおして欲しいです。
やることが極端なんですよ。 「川に捨てない」と思ったら,有害も有益も,みんなまとめて捨てないんですから。
河口から美ノ郷町に至るまで,藤井川には柿の実ひとつ川に落ちるポイントもなくなっています。
自然を守るため,水を綺麗にするために,河川敷を整備しているのでしょうけど・・・・
できれば,心ある皆様には,有機物質を川に捨てていただきたいと願ってやみません。
「捨てる」と言えば言葉が悪いですから,「帰す」または「還す」と思って,そうしていただきたい。
ご近所から白い目で見られるかもしれませんが, ワタシは夜な夜なバレないように還すようにします。
ワタシの大事な,大事な尾道の水産資源を,子どもたちに残してあげたいと願っているからです。
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