書き込み数は21件です。 | [ 1 2 3 ] | ◀▶ |
十年後に会おう、という約束を陳腐だと笑うだろうか。 笑わなくてもそいつはドラマだねぇ、と少しからかいたくなるかもしれない。今どきそんなセリフを言う奴はいないだろうし、いたとしてもちょっと付き合いたくはないかもしれない。 でも、その約束をしたのは十年前なんだ。十年前の、高校の卒業式の日だ。 (本書P24より)
『HEARTBEAT』(小路幸也/著・青心社)を読みました。 … [続きを読む] |
『ピーナツバター作戦』(ロバート・F・ヤング:著/青心社)を読みました。
甘っちょろいといえば甘っちょろい。しかし、その甘さは決して安っぽいメロドラマではない。ロバート・F・ヤングの描く世界にはもっとピュアで気高いものがある。少年のころから思春期にかけて胸に抱いていたロマンチックな想い、そんな追憶が切なさとともによみがえってくる。そんな短編集です。いつま … [続きを読む] |
・・・・・・高いね ジュニア君どおだい あの 空の高さはあれは もお 尋常じゃないよね あれは空が 本当に 高くなったんだろうかそれとも 冬を越す準備を終えた 僕達の心のゆとりが そお 感じさすのだろうかねえ ジュニア君 教えてよ
(本書P150「お好み焼き屋の憂ウツの巻」より)
『じゃりン子チエ 12』(はるき悦巳・著/双葉社・アクションコミックス)を読みました。
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(本書「改版序」より抜粋) この間に著者は実に思いがけないほど方々からこの書に対する要求に接した。写したいからしばらく借してくれという交渉も一二にとどまらなかった。近く出征する身で生還は保し難い、ついては一期の思い出に奈良を訪れるからぜひあの書を手に入れたい、という申し入れもかなりの数に達した。この書をはずかしく感じている著者はまったく途方に暮れざるを得なかった。かほどまでにこの書が愛されるということは著者として全くありがたいが、しかし一体それは何ゆえであろうか。著者がこの書を書いて以来、日本美術史の研究はずっと進んでい … [続きを読む] |
『探偵ザンティピーの仏心』(小路幸也・著/幻冬舎文庫)を読みました。 探偵ザンティピー・シリーズの第二弾です。
まずは出版社の紹介文を引きます。
NYに住むザンティピーは数カ国語を操る名探偵。ある日、ボストンにあるスパの社長・エドから依頼が入る。娘のパットが、北海道の定山渓で日本の温泉経営を学ぶ間、ボディガードを頼みたいという。ザンティピーは |
<まだ十四やないか> 岩介は正確に少年の年齢を読んだ。 <たった十四でそないに不倖せなんか> どんなに貧しい家の子でも、或いは肉親を持たぬ浮浪児でも、これほどの不倖せの中にはいまい。岩介はそう感じた。天皇の御子として生まれて来なければ、遙かに安楽で自由な青春がこの少年を持っていた筈で |
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