旧暦の10月を神無月といいますが、 これは神様がみな出雲へ出かけて留守にするためだとか。 逆に出雲では、神様が集まるので「神在月」と言うそうです。 神様が集まるのは縁結びの相談をするためと言われています。
そんな神様たちが尾道と松江との縁まで結んでくれた、 のかどうかはわかりませんが、 S.C.G(※)研修一同、10月の松江と出会い、味わってきました。
(※S.C.G=【S】しまなみ海道【C】サイクリング【G】ガイド)
2日目の30日は朝からサイクリングツアー体験。 松江城内の「ふらっと松江観光案内所」で自転車を貸し出してガイドしてくれるんです。
ー 松江でチャリンコ らくらく城下町めぐり - http://www.matsue-tourism.or.jp/m_castle/guide_chari.html
あいにくの小雨でしたが、みな装備を固めて出発。
「松江は少し降ってたほうがいいんですよ」とガイドさん。 たしかにしっとりした空気がよく似合う街並みです。
でもねよし~さん、ヘルメットにテンガロンハットは邪魔なだけだと思うよ。
サイクリングコースは8つの中から選べます。 体験させてもらったのは「文化散策コース」。 松江の文化人ゆかりの場所などを訪ねていきました。
圧巻だったのが月照寺。 雨にぬれてやや重い空気を湛えた茂みの中、そびえ立つ墓。
六代藩主寿蔵碑前の大亀には 夜な夜な歩き回るという怪談があるとか。
この石材は30キロ西、出雲市久多見町の山中から運んだそうです。 いかだに乗せて宍道湖を渡り、月照寺まで水をかさ上げして運び込んだと言われています。 気が遠くなるような時間と労力・・・
自転車で回ってみて、旅先での移動手段としてともていい、とあらためて思いました。 歩くよりもスピーディ、だけど自分のペースでゆっくりと景色を味わいながら移動できる。 松江のように史跡が集中している街をめぐるには最適ですね。
ツアー体験を終え、続いては「カラコロ工房」へ。
ここでは地域の方々によるさまざまなイベントがひっきりなしに行われています。 この日は出雲國YOSAKOI祭り!
たくさんの団体によるヨサコイが披露されていました。
そんなカラコロ工房を運営する山下武之さんから地域活性化についてお話をうかがいます! と、その前にお昼ごはん。 カラコロ工房内の洋食屋さん「びぃどろ」でランチ。
カルボナーラを大盛りにしてもらったら、 こ、これは本当にすごい盛り!
でいてしっかりおいしい! スープもサラダもおいしかったー。
さてお腹を満足させていよいよ山下さんのお話。 様々な角度から地域活性化についてお伺いすることができました。
印象深かったのが、「サードプレイス」の話。 都市で暮らす多くの人は、家と職場の往復という生活になってしまいがち。 だけどその間に三番目の場所が必要だ、というのがサードプレイスという考え方。 ドイツのビアガーデン、イギリスのパブ、フランスのカフェなどは、 古くから生活に根付いたサードプレイスですね。 日本では居酒屋がそのような機能を持っているかもしれません。
サードプレイスがたくさんあると、地域は活き活きとします。 そしてそういう地域には、外から人がやってくるんだと、山下さんはおっしゃいます。 カラコロ工房もサードプレイスの試みの場。 そこを訪ねてたくさんの人が地域の外からやってきます。
外から興味を持ってもらうにも、まずは地域の人々がよく生きること。 なにより個々が輝くことが大事で、地域活性化とはそのお手伝いをすることなんだと思います。
山下さんに見送られ、2日間の松江研修終了。 松江の魅力を肌で感じ、取り組みについてのお話もうかがい、 ギューっと充実した2日間でした。 ご案内してくださった松江のみなさま、本当にありがとうございました。
縁結びの地であり、水の都でもある松江。 そんな松江の雨を愛おしむ「縁雫(えにしずく)」という企画があります。 http://www.kankou-matsue.jp/enishizuku/index.html
テーマカラーはピンク。 僕たちが今回着ていったおそろいのジャンパーもピンク。 ピンクは尾道のシンボル、桜の色。 これからも、ご縁がありそうです。
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