修学旅行ってどこに行きましたか？

僕は中学が京都、高校が九州一周。

これ関東ではオーソドックスだと思います。

でも広島へ行った人もけっこういるのでは？

平和教育、という言い方をされますが、

原爆ドームを訪ねる修学旅行は多いと思います。

すばらしいことだと思います、本当に。

個人的には原発震災でそのことを痛感しました。

だけど、広島まで来てそれだけで帰るのはちょっともったいない。

少し足を伸ばせば尾道があって、そこからしまなみ海道が伸びてるんですもの。

今日のS.C.G（※）研修は、修学旅行で瀬戸田へ来てもらうなら・・・

という視点で瀬戸田を巡ってきました！

（※S.C.G＝【S】しまなみ海道【C】サイクリング【G】ガイド）

今日も今日とて自転車で出発。

スタート地点のサンセットビーチから、最初の目的地「ポルト侑遊」までは8km。

一昨日走ったのが45km、昨日は50km。

寄り道もあってトータルでは100kmを超えてたことが判明。

8kmなんてあれだね、あくびが出ちゃうね。

走りながら寝ないように瀬戸田のレモン果汁をまぶたに塗っていこうかしら。

と思ってたら今日はこれに乗れとの指令が！

二人乗り！

「タンデム」というやつ！

これは一人で乗るのとはかなり勝手が違いそう・・・

僕が前、研修メンバーひでさんが後ろに乗ってゴー。

必ず二人で同時に漕がなければいけないので、

息が合わないとふらふらヨタヨタ・・・

足止めます！ギア上げます！と声をかけながらの共同作業。

これ、慣れてくるとちょっと楽しい。

最後のほうはひでさんの趣味の釣りの話で盛り上がりながらの走行でした。

そうこうしてるうちにポルト侑遊に到着！

荒れた空き地になってしまっていた場所に農園をつくり、

休憩所もつくってサイクリストが立ち寄れるようにしているんです。

ここでつくった、とれたての野菜や果実を食べることができます。

今だったらいちじく！

たーくさん食べさせてもらいました！

抜群の味覚と景色を味わって、サンセットビーチへリターン。

昨日はレモン足湯でしたが、今日はシーカヤック体験！

このビーチをフルに使えるなんて超贅沢！

講師をしてくださった尾道海技学院のよし~さんのお話では、

海洋スポーツをするならこれからの季節がいいとのこと。

水温が下がって微生物が減り、海水が透明になっていくんだそうです。

このサンセットビーチで毎週末にやっている海洋スポーツ教室のお手伝いもしている僕は、

シーカヤックにも何度か乗っています。

今日はちょっくら遠くまで行ってみるかな、とグイグイ漕いでいると・・・

コントロールがきかない・・・

潮の流れが強くて複雑な場所に入ってしまい、

くるくる回りながら沖へ沖へと流されていく！

自力で戻ることができず、助けに来てくれたよし~さんにロープで引っ張ってもらって帰還・・・

いやあ、冷や汗かいた。

一時は愛媛県まで流されることを覚悟しました。

（県境の小島がすぐそこに見えるのであながち冗談でもありません）

よし~さん、みなさん、ご迷惑おかけしました・・・

ちなみに海洋スポーツ教室では、初心者はシーアンカーというものをカヤックにつけます。

これがあると安定してまっすぐ進めて、初めてでもけっこうスイスイいけます。

シーカヤックやウインドサーフィンが楽しめる海洋スポーツ教室、

サンセットビーチで11月まで毎週土曜・日曜にやってますよー。

ウインドサーフィンをするにも、いい風が吹くのはこれからの季節！

さていろんな汗をかいてヘトヘトになってお昼ごはん。

あっつあつの「浜子汁（はまこじる）」！

たこをはじめ、魚介がたーっぷり！

極上の海鮮出汁でめちゃくちゃうまい！

この浜子汁、海に出る漁師さんたちが無事に帰るように、

港で待つ人たちが祈りとしてつくっていたものなんだそうです。

味に物語あり・・・

海を見つめながら全身で味わいました。

海を味わいつくして、午後は高根島サイクリングへ！

高根島は生口島の隣にある、外周10kmの小さな島。

ふたつ合わせて旧瀬戸田町なんです。

だから広義で瀬戸田というと高根島を含めることもあります。

生口島と同じく柑橘の栽培が盛んで、

開花の季節にはみかんの花の香りで満たされる島。

そんな大げさな、と思うかもしれませんが、

本当にどこにいても香ってくるんですよ。

ちなみに僕が震災後に避難して、しばらく生活していたのがこの島。

だけど一周したことはありませんでした。

初めての一周へいざ！

途中までは海岸沿いのフラットな道でしたが、

途中から坂、坂、坂！

これはこたえる・・・

昨日・一昨日の100kmの間にもこんなにきついとこなかった・・・

乗り越えてたどりついたトンネル。

これ、手掘りなんです。

とーっても珍しい。

声を出したり音を鳴らしたりすると独特の響き方をします。

空気感もコンクリートのトンネルと違う。

トンネルを抜けて開ける空！

あとは下るのみ！

生口島とつながる高根大橋まで戻ってきました。

昔は赤かったそうですが、今は黄色。

みかん色にした？

わけではないようです・・・

この橋の上からの景色は、瀬戸田の中でも１，２じゃないかと僕は思っています。

夜は瀬戸田港にオレンジ色の明かりが灯ってまたきれいなんだ。

僕がしまなみの中で最初に知った島、高根島。

思い出深い場所を走って、知らない景色に入って、

確信していたことだけどあらためてわかりました。

高根島はどこを見ても、きれい。

自然海岸と山々。そこから望む島々や本土の景色。

すべてに見惚れる。

スタンダードなコースからは外れるため、

サイクリングでここを通る人は少ないと思います。

だけどぜひ、ぜひ行ってみてほしいです。

坂はほんとにきついけどね・・・

さてさて瀬戸田を満喫してきましたが、

今日の課題は修学旅行に来てもらうとしたら？ってことでした。

宿泊業者の方々も交えて話し合い。

サイクリング、海洋スポーツと、大勢で体験学習してもらえるものはばっちりある！

ポルト侑遊のように、みんなで景色を楽しめる広い場所もある。

受け入れる体制を整えれば十分に楽しんでもらえるのではないか？

ただ、いずれも雨が降ってしまったらおじゃん・・・

そのときはどうするか、というところにみな頭を悩ませました。

修学旅行はたくさんの子どもたちに瀬戸田のすばらしさと出会ってもらうチャンス。

知恵を絞ってその機会を現実のものにしたいです！