寿司屋に嫁いで三十五年になるというのに、いまだに食べ物でいちばん好きなのは寿司です。 (本書P230あとがきより) 『寿司屋のかみさん うまいもの暦』(佐川芳枝・著/講談社文庫)を読みました。 裏表紙の紹介文を引きます。 美味しいお寿司を食べると、嫌なことを忘れ幸せになれます。東京にある「名登利寿司」に嫁いで三十五年。おかみさんが、四季で移りゆく寿司種とともに店に現れるお客さんの話、さらには毎日の朝ごはんや晩酌のつまみの作り方までを描きました。読むと本当におなかが空いてしまう困った本です。 東京の寿司屋「名登利寿司」の女将さんが日記風に旬のたべものがらみの話を書かれたエッセイです。読んでいて涎が出ます。何といっても食いしん坊には楽しい本です。ちょっとした料理のコツなども書いてあり参考になります。 ちなみに秋の食材に出てきたのは、サンマ、コハダ、赤ムツ(のどぐろ)、甘鯛、イクラ、ホウボウ、カワハギ、新米、大間の鮪、シマアジ、サヨリ、その他多数。
|