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2011年01月03日(月) 

『STORY BOX Sep.2009 vol.02 内閣』を読みました。

 

  • 「ザ・キャビネット」(室積光)
    こいつぁー面白い。
    北朝鮮が日本に向けた中距離弾道ミサイルに燃料を注入し始めた。弾頭は核か、あるいはBCか? 傍若無人、傲慢無礼、厚顔無恥な北朝鮮ではあるが、情けないことに今の日本政府にはそれに対処できる人材がいない。しかし日本には選挙で選ばれた議員に選ばれた総理大臣が組織したボンクラ内閣とは別に、真の実力を備えた影の内閣があった。これまで国民には秘密にされていたが実はこの影の内閣こそ「一軍内閣」であった。国家存亡の危機に直面し、ついに影の内閣が政治の表舞台に登場するという設定。今の政治に対する痛烈な皮肉に抱腹絶倒。冗談みたいな本ですが、これが外交問題にしても、教育問題にしても案外的を射ている。特に朝地新聞の記者と文部科学大臣とのやりとりなど胸のすく思いで読んだ。昨今の顔を覆いたくなるような惨憺たる政情を目の当たりにするにつけ、このような内閣の登場を夢見るのは私だけではないだろう。
    ちなみにこの連載は昨年11月に加筆修正されて一冊の本として刊行された。題名も改題され『史上最強の内閣』。
  • 「夜行」(森見登美彦)
    ちょっと不気味な話。
  • 「不通」(光原百合)
    潮の道とは尾道のことか? 男の友情に胸が熱くなる。
  • 「金脈」(嶽本野ばら)
    安保闘争、ベトナム反対、サンフランシスコ、マリファナ、フリーセックス、そして "The Grateful Dead"とヒッピーを地でいくジジイとその孫娘の物語。ジジイの信奉する自由は孫娘にどのように作用するのか? 今後の展開が楽しみ。
  • 「返信」(野島伸司)
    自殺を望む女生徒五名から先生にメールが届く。そのうちの一人だけに返信が許され、返信があった生徒だけが生き残るという逆ロシアンルーレット。しかし、物語のトーンはさほど暗くない。今後どう展開するのか、全く読めない。いや、続編は読みますが……
  • 「命名」(久保寺健彦)
    浩一は認知症になった父・文夫を疎ましく思い始めた。しかし、だからといって見捨ててしまうことも出来ない。それが親子というものだろう。父と息子が(父は浩一のことを息子だと判っていないが)「浩一」という名前について話をする場面が切ない。
  • 「救出」(笹本稜平)
    いよいよ事件の端緒が見え始めた。
  • 「小太郎の左腕」(和田竜)
    半衛門と図書、この二人の関係がどう動くのか。小太郎はどう絡んでいくのか。物語の行方にワクワクする。
  • 「狗賓童子の島」(飯嶋和一)
    天保八年、大塩平八郎とそれに続く者がついに蜂起した。
    余談だが、飯嶋和一氏の文章は字がぎっしり詰まっていて読みにくい。

閲覧数2,409 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2011/01/03 22:00
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