今朝の読売新聞備後版に僕らのことが掲載されました!
取材のときの印象と違わず、 僕たちと瀬戸田との関係をとても丁寧に書いてくださっています。 何度も追加取材してくれた佐藤記者、ありがとうございました。
文中にもありますが、僕が最初に瀬戸田に来たのは去年の3月。 知人が高根島に借りていて、普段は使っていない一軒家を頼ってきました。 東京から一緒に来た友人、 その友人が避難を勧めた福島の一家と一緒に、 5月末まで共同生活。 その間に林屋さんや石崎さんとも出会いました。
高根島の家は複数人で共同出資して借りています。 そのうちの一人が大阪のNPO「映像発信てれれ」代表の下之坊修子さん。
映像発信てれれ
広島の女性を追ったドキュメンタリー映画「ここにおるんじゃけえ」 などの作品のある映像作家です。 だけどてれれの活動の主は映像づくりではありません。 「場」をつくることです。
映像作品を公募して上映会をするのですが、 作品の内容はまったく問いません。 15分以内という目安はあるものの、もっと長くてもあるいは5秒でもOK。 集まった作品すべてを無審査で流す上映会を2ヶ月に一度行います。 行う場所は、やりたい人がいる場所。 手を上げた人にDVDを送り、カフェや食堂など好きな場所で自主的にやってもらいます。 僕が手伝っていた東京支部は銭湯の脱衣所でやっていました。
原則として作者も上映会に参加し、同じ目の高さで話しあいます。 こうして人と人との対話の場をつくるのが「カフェ放送てれれ」という活動です。
そのてれれ主催の夏合宿にも使っていた高根島の家、 「あーねこーね塾」と名付けられて瀬戸田の方々と地域の外の人々との 交流の場になっていたのですが、 資金難で借り続けることができなくなってしまいました。
3日の晩に行われたクロージングパーティ。 借主のみなさんと大家さん、そのご友人たちが集まりました。 僕も声をかけてもらって参加。
かさが減るとすぐさま注がれるお酒。 注ぐは70代男性Nさん。 「これが高根なんです。」 そう言われたら飲まないわけにいきません… 文字どおり浴びるほどいただきました。
気持ちよくお酒の回った大家さん、サックスを披露!
僕も拙いギターでおいかけてセッション!
やがて『瀬戸の花嫁』をみんなで合唱!
大いにガヤガヤやってから話し込んだのは、 311後の社会の有りよう、これからの農業のあり方、人の生き方。 30代の若手農家さんも交えて、 世代や立場を超えてまったく対等に話し合い。
そうさせてくれる高根の方々の度量の大きさにも驚いたし、 「てれれ」がつくろうとしている対等な対話の場が ここにできていることに感慨を覚えました。
この家があーねこーね塾として続けていけなくても、 関係は続いていく。とてもいい関係が。 そう確信できた夜でした。 |