古田左介(織部) : 俺に甲斐性あれば こんな苦労はかけまいに・・・・・・ 左介の妻・おせん : 苦労より・・・・・ 勝っていますよ こんな乱世でも子はすくすくと 私はこのようにぴんぴんと 夫・左介殿はひょうひょうとしているおかしさのほうが・・・・・・ 勝っています
(本書・第二席 黒く塗れ!?より)
『へうげもの 一服』(山田芳裕・作/講談社文庫)を読みました。 戦国時代、織田信長、豊臣秀吉に仕えた武将茶人・古田左介(織部)を主人公として描いた劇画です。
まずは裏表紙の紹介文を引きます。
弱肉強食、下剋上の戦国時代。織田信長の家臣として、戦場を駆けめぐる古田左介(ふるたさすけ)。立身出世を願いつつ、茶の湯や茶器に心奪われる日々。名声著しい茶人・千宗易(せんのそうえき)との運命的な出会いにより、その情熱は物欲と創造へ激しく傾く。生か死か、武か数奇か、それが問題だ。「モーニング」連載中の大河漫画待望の文庫化。
半年ほど前、『利休にたずねよ』(山本兼一・著)を読んで以来、古田織部という数寄者に興味を持っていました。「剽げる」(ひょうげる)とは新明解国語辞典(第四版)によると「気軽に、こっけいなことを言ったり、したりして見せる」とある。この世のものには二通りある。美しいものとそうでないものだ。人の価値観、美意識はさまざま。しかし、だからといって「美しいもの」の存在を否定することは出来ない。美しいものは確かにそこにある。そのものの持つ何が人をして美しいと感じさせるのか、それを見極めたいと思った男たちの織り成す人間絵巻に心躍る思いです。文庫で八巻(八服)まででているようです。残り七冊はオトナ買い一気読みかな?
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