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2013年01月23日(水) 

 ここで使用されている言葉は、言葉であって、全くの言葉でしかない。それらは言葉ではあるが、他の何ものでもあり得ない。

 そのことによって、言葉は逆に言葉であることを脅かされている。言うなら、書き連ねられることによって意味や条理を剥奪され、全く、ただ在るだけの状態にされた言語自身が感じるであろう不安が、それを読む者、つまり我々をも、やがて脅かさずにはいないのだ。

                            (川又千秋氏による「解説」より)

 

 

『山田太郎十番勝負』(横田順彌・著/角川文庫)を読みました。

 

 

まずは出版社の紹介文を引きます。


平凡なサラリーマンである山田太郎さんは、長い苦労の末、ようやく郊外に3DKの小さな家を買った。念願のマイホームである。しかし、引っ越したやいなや珍客が相次いでやって来ては、ありとあらゆる手段と理屈をこね、勝負を挑んでくるのであった。「勝負せんとここから出て行ってもらいます」と脅かされ、さらに「それがこの家のきまり」ときたからには理不尽にも程がある。発奮した太郎さんはわけのわからぬまま、一家の銘を背負って勝負を受けるのだが…。抱腹絶倒、空前絶後のユーモアSF傑作!


 

 

 不条理の度合いは、かのカフカをもしのぐ。(笑)

 相撲取り、権兵衛タヌキ、武者人形ロボット、サンタクロース、透明人間、ミイラ男、パンパン、星飛雄馬、武蔵坊弁慶との真剣(?)勝負。くだらない。心底くだらない小説だ。くだらないがつまらなくはない。軽薄だが浅はかではない。あほらしいがイヤではない。愚にもつかないが読んでしまう。そんな本でした。この本をお父さんの本棚から取り出して塾通いの電車の中で読んだ香な子ちゃん(山本幸久:著、幸福ロケットの主人公)がいとおしい。ちょっと、エッチなところはどう読んだのかな? 幸せ系額のシワが取れる小説でした。

 くだらない・・・・けど、好きです。

 

 

 


閲覧数640 カテゴリ読んだ本 コメント0 投稿日時2013/01/23 00:25
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