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2013年07月07日(日) 

物語をつむぐことは祈りに似ています。つらいこともある世界ですが、ほんの少しでもあたたかな気持ちになっていただけましたなら幸いです。

                                         (文庫版あとがきより)

 

『ハルさん』(藤野恵美・著/創元推理文庫)を読みました。

 

まずは出版社の紹介文を引きます。


 

(瑠璃子さん…今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて…)結婚式の日、ハルさんは思い出す、娘の成長を柔らかく彩った五つの謎を。心底困り果てたハルさんのためにいつも謎を解き明かしてくれるのは、天国にいる奥さんの瑠璃子さんだった―児童文学の気鋭が、頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴った快作。


 


目頭が熱くなること数回。年頃の娘を持つ父親である私には胸がいっぱいになるミステリでした。人には先のことが分からない。幸せに包まれたひとときも、次の瞬間には失ってしまいかねない危ういもの。だからこそ人はその刹那を記憶の奥底に大切にしまい込むのだろう。著者・藤野恵美氏はあとがきに「物語をつむぐことは祈りに似ています」と書いていらっしゃいます。この物語は藤野氏があらまほしと思う父娘の姿なのですね。読み終えた本を大切にそっと閉じました。

 

 


閲覧数603 カテゴリ読んだ本 コメント0 投稿日時2013/07/07 07:21
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