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2012年12月18日(火) 

ハキム : 何のつもりだ?

ウィリアム : 何のって・・・・・・、何が?

ハキム : とぼけるな

ウィリアム : ・・・・・・

         ・・・つまりさ

         クラス(階級)は絶対なんだろ

ハキム : エマの事か

ウィリアム : ・・・・・・

ハキム : そのエマももういない

ウィリアム : ・・・ そうだけどさ

         そうだけど 悔しいじゃないか

ハキム : 悔しいか

ウィリアム : 悔しいよ

         ここで人生に絶望して フテ寝して

         ショーペンハウエルを愛読するのは簡単だけど

         それじゃ芸がない

ハキム : 同感だ

ウィリアム : ・・・

         クラス(階級)がそれほど大事だというなら

         一生そのジェントリ(上流階級)として生きてやる

         あるべき姿 とるべき態度

         誰もが認めるジェントリ(上流階級)の体現者になったら

         死ぬときに 全部捨てて死んでやる

ハキム : 暗いな

 

                             (本書P69~P71より抜粋)

 

『エマ 3』(森薫・著/エンターブレイン)を読みました。

 

 

 

 いよいよ産業革命のうねりは英国を変えつつある。

 エマは倫敦を去り、とある屋敷でメイドの職を得た。その屋敷の主人はドイツ人。エマの「ドイツだとクラス(階級)の差があまりないのでしょうか・・・」という言葉が切ない。引きずってますねぇ。そりゃそうでしょう。

 さて、何となく次巻で再び倫敦と、そしてウィリアムとの繋がりがほのめかされているではないか。二人は運命の赤い糸で結ばれているのか? お金持ちのボンボンはいけ好かないが、“フテ寝してショーペンハウエルを読まない”ウィリアムなら応援してやってもいいぞ。(笑)

 


閲覧数653 カテゴリ読んだ本 コメント0 投稿日時2012/12/18 04:56
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