勧 酒 (于武陵) 勧君金屈巵 コノサカヅキヲ受ケテクレ
『ふるさと銀河線 軌道春秋』(高田郁・著/双葉文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。 ベストセラー「みをつくし料理帖」シリーズ、「銀二貫」の著者が、初めて現代の家族を舞台にした珠玉の短編集。
「さよならだけが人生ならば、また来る春はなんだろう はるかなはるかな地の果てに 咲いている野の百合何だろう」 確かに幸福が遠いときはある。確かに手に入れたと思った幸福もスルリと手からこぼれ落ちてしまうこともある。それでも幸福はいつか自分に寄り添ってくれると信じたい。スルリと手からこぼれ落ちた幸福も、せめて幸福であった瞬間のことは忘れないでいたい。「花発けば風雨多し」の喩えどおり、「サヨナラ」ダケガ人生ナラバ、どうか友よ、コノサカヅキヲ受ケテクレ。心からそう願う。
さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう はるかなはるかな地の果てに 咲いている野の百合何だろう さよならだけが 人生ならば 『幸福が遠すぎたら』(寺山修司)
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