『銀輪に花束を』(斎藤純・著/小学館文庫)を読みました。 『セカンドウィンド(Ⅰ)』を読み終えて、すっかりロードバイク気分。しかし、(Ⅱ)を買ってなかったので、本棚の積読本の中からこれを選びました。
まずは出版社の紹介文を引きます。 「ライディングはいくつもの対話で成り立っている」(本書から)。フリーホイールの金属音、コントロールレバーの操作感、景色や風切り音との対話。何よりも、自分との対話。そして自転車で出会う景色は、いつもどこか懐かしい。故郷の町で、旅先の自然の中で、巡り合う風景と小さな物語。人間に最も近い乗り物である自転車の上では、出会いも別れも、呼吸や鼓動と同じテンポで通り過ぎていきます。早足で通り過ぎる時間の中から切り出された、いくつかの対話や物語を集めた、ショート・ストーリーの花束。その静かな片隅には、つねに一台の自転車があります。
ロードバイク、シクロクロス、ランドナー、車種は違えど旅の道具として人に寄り添ってくれるかわいい相棒だ。自転車、そして自転車とともに暮らすスタイルをいとおしむ著者の想いが伝わってくる。いつかランドナーで東北地方を気ままに北上したい。東北の自然、風景を愉しみながら、そこに住む人を感じひたすら北を目指す。目的などない。そんな旅をしたい。お気に入りのランドナーは用意している。ヘタレではあってもセンチュリーマイルを一日で走るだけの体力もなんとか維持している。あとは時間を手に入れるだけだ。待ってろよ、東北。
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