2022年6月24日 房日新聞読者コーナー 今年8本目で通算153本目の掲載 誕生日を目の前にしての原文公開。もう次の原稿は送っています。 今年4月13日の展望台。 引退された南房総市議会の前議員さんの話より、議会での議員質問とその回数についての内容でした。 私は地方議会の議員質問は、行政執行部へダイレクトに物事を取り上げる有効な手段と考えます。その機会はけして無駄にしてはならないと思います。 先日、近隣の市町村議会である議員さんが、本会議質問で取り上げる一部内容を、事前にネットで募集をしていたそうです。これは単に取り上げるネタがないというこでなく、その市町村で先々、首長選挙を控えているタイミングをとらえ、リクエストで募ったものです。 住民がお役所・議会に物を申す手段として、要望・陳情・請願があります。しかし、素人では準備が容易ではありません。しかし、このように、採用されるかどうかは別として、議員質問を通じて物事・問題を訴えるというのは、同時に承る側の議員と情報共有ができるメリットになると思います。 安房地域のある市町議会の議員の方が、本会議での質問内容をどうするか悩まれたような話を耳にしました。結局、地方政治に住民が参加する入口の部分の問題を内容として質問で取り上げました。 選挙権の行使にバリアになっていること、選挙権年齢が18歳以上になりそのための学習の機会、住民からの意見聴取と、地味でシンプルな中身ではありますが、住民参加の入り口の問題としては重要なこと。そこがおろそかになれば、選挙の投票率低下に歯止めがかからず、身近な地方政治がますます遠い存在になります。 千葉県内の市町村の住民団体が、定期的に地方議会の本会議質問を傍聴し、議員の活動をしっかり見極め、ネットでその内容を公開しています。その団体さんの話として、 北海道の栗山町議会、茨城の取手市議会、神奈川の開成町議会の先駆的な取り組みと、埼玉のある市町村議会と千葉県のある市町村議会で、本来、議員が準備すべき発言原稿を、対峙する執行部から提供を受けた ことを聞きました。 自治体の執行部、議会とも常に有権者から見られている強い意識と、議員質問を通じた問題提起や働きかけの流れが定着する雰囲気が必要と思います。そのことで、自治体の行政や議会、住民との距離感が少しでも近くなることを。 |