書き込み数は405件です。 | [ 1 ... 14 15 16 17 18 19 20 21 22 ... 41 ] | ◀▶ |
信長は議論をしなかった。 もしかれが議論好きな書生であったとしたら、眼前の卓子を一刀両断で切り放つような勢いで、中世的な迷妄のすべてをこのようにして亡ぼすのだ、といったであろう。 中世は終わろうとしている。 が、中世を中世たらしめてきた諸権威は、力を失いつつも、なお権力や権威のかたちで、あるいはひとびとの心の中で、この国に棲みつづけている。 叡山で象徴される仏教的権威もそうであり、信長はそれを焚きつくし、殺しつくした |
『乙嫁語り 6』(著者:森薫/BEAM COMIX)を読みました。 19世紀後半の中央ユーラシアはロシアの南下政策の影響に揺れる。遊牧民にとって所有する羊の数が資産なら、所有する馬の数は誇り。多くの馬を放牧する牧草地が足りないとなれば奪うのみ。その行為が正しいか正しくないかでは無い。そう思う部族がいるかいないかである。そう思う部族がいればそこに戦いが生じる。たとえそれが愚かな戦いであっても、降りかかる火の粉は払わねばならない。「夫が戦うなら私だけ逃げるわけにはいきません。私は妻ですから」と言い放ったアミルが清々しい。今年は午年。表紙を飾 … [続きを読む] |
『播磨灘物語(一)』(司馬遼太郎・著/講談社文庫)を読みました。
かなり前から買い置いていたのだが、全四巻ということでこれまで読むのを躊躇っていた。しかし、大河ドラマが今月五日から始まってしまった。後れをとってはならじとばかりに慌てて読み始めた。
まずは出版社の紹介文を引きます。
黒田官兵衛、この戦国末期が生んだ商人的思考の持主。 |
行ったことがある所は紹介された261店中わずか3店。ハム・ソーセージ「メツゲライ・クスダ」、蕎麦「土山人」、旧甲子園ホテル。行くべき店のなんと多いことよ。行きたくなった所は沢山。伊丹「喫茶・島あと」でパンとコーヒー、岡本「びすこ文庫」で古書、苦楽園口「maruku.cafe」のドライカレー、阪急御影「蕎麦ふくあかり」で酒と蕎麦、新在家「俺の餃子」で餃子とビール、阪神御影「立ち呑み・美よ志」で昼酒。楽しみやなぁ。あと仕事柄、さくら夙川「噂の八百屋」、芦屋川「ORGANIC VEGETABLE CA」、移動販売「yamsai」は要チェック。
|
「まあええ、旅のモンじゃったら、今日のところはこらえちゃるわい」 青光りはイバって言った。「ほいでも、気ぃつけや、広島の街を巨人の帽子かぶって歩くいうんは、クソを垂れ垂れ、チンポを振り回して歩くんと同じことなんで。ぶちくそ恥ずかしかろう? ほんまなんど、気ぃつけんと、大恥かいてしもうてからじゃ遅いんじゃけえ」 (本書P51より)
『赤ヘル1975』(重松清・著/講談社)を読みました。 |
『作家の食卓』(平凡社 コロナ・ブックス)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
立原正秋の豚のもつ茹でから渋沢竜彦の甘鯛の唐揚げまで、作家たちが毎日、朝昼晩、家庭で食べていたメニューを再現。ほか作家たちの「好きな場所、愛した味」「作家のおやつ」「食卓をめぐるエッセイ」などを収録。
作家は己のスタイルにこだわり … [続きを読む] |
おふくは自分が不幸だと感じたことはなかった。母のお千佳がいたからだ。 日傭(ひよう)取り棒手振(ぼうてふり)を生業とする者が住む裏店では、貧困も空腹も茶飯のことであり、身体の一部のように、一生背負っていくしかないものだった。生まれてすぐに父親に、七つになる前に母親に死なれたというお千佳は、骨の髄までそのことを承知していた。留吉が寝込めば、昔の伝手を頼って一膳飯屋に働きに出たし、夜なべの内職もした。自分の境遇を嘆くことも、亭 |
「女は殺すな。捕らえよ」 追っ手の声が聞こえたからか。前を駆けていた義仲がふりむきざま「巴ッ」と叫んだ。 「死んではならぬ。捕らわれてもならぬ。逃げよッ」 馬はそうそう走れない。もはや敵を迎え撃つより手はなかった。となれば多勢に無勢、千にひとつも勝機はなさそうだ。 それならそれでよい。勇 |
[ 1 ... 14 15 16 17 18 19 20 21 22 ... 41 ] | ◀▶ |