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2012年12月15日(土) 

 ライオールはアイヴィを鋭く見返し、このとき初めて気づいた―――茶色い巻き毛に大きな目をした、とんでもない帽子をかぶるしか能のない女性と思っていたが、あれh見せかけだったのか? いったいどこまでが本物なのだろう?

 アイヴィはとびきり無邪気な笑みを浮かべ、ライオールを正面から見つめた。「おバカさんと思われる最大の利点は、まわりから本当に頭が足りないと思われることです。わたしの振る舞いとドレスは少し過激かもしれませんけど、ライオール教授、わたしはバカではありませんわ」

                            (本書P167より)

 

 

『アレクシア女史、欧羅巴で騎士団と遭う』(ゲイル・キャリガー:著/川野靖子:訳/ハヤカワ文庫FT)を読み終えました。

 

まずは出版社の紹介文を引きます。


 

異界族と共存する19世紀の英国。人狼団の長マコン卿は、妊娠が発覚した妻アレクシアを放逐した。人狼に繁殖能力はないからだ。不貞行為の濡れ衣をかけられたアレクシアは、男装の発明家ルフォーと旅に出た。だがイタリアを目指す一行を吸血鬼が襲う! 一方、ロンドンではアケルダマ卿が姿を消し、マコン卿の副官ライオールが謎を追って奮闘していた――歴史情緒とユーモアで贅沢に飾られた懐古冒険スチームパンク第三弾


 

 

 前作『アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪なう』で、次の展開が大変気になる終わり方だった。続きが読めて幸せ。周りの目もはばからず幼い子のようにワンワン泣くアレクシアがカワイイ。償いの品物に何が欲しいか訊ねられて、水晶真空管のいらない最新型のエーテルグラフ通信機が欲しいと答えるアレクシアがカワイイ。そして、本書でもっとも注目すべきはアルファ(ボス)を支えるベータ(副官)、ランドルフ・ライオールだろう。脇役が光ってくると小説はぐっとおもしろみを増す。続編『アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う』を既に手にしている。早速、読むこととしよう。

 ああ、そうそう、本国アメリカではmanga版が出版されている由。amazonで思わず衝動買いしてしまった。英和辞典を引きながら読むことになりそうだ。まあ、小説を読んでいるのであらすじは分かっているし、なんとかなるだろう。

 

(2012/12/14深夜、紅茶を飲みながら)


閲覧数623 カテゴリ読んだ本 コメント0 投稿日時2012/12/15 00:15
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