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『エマ』第2巻を読みました。
もともと『エマ』に出会ったのは『乙嫁語り』を読んでのこと。『乙嫁語り』では結婚相手を親が決める19世紀後半のユーラシアの習慣が描かれていた。森さんはそれを非難がましくは扱っていない。本作でも同じく19世紀後半の英国の事情が描かれている。階級(クラス)がキーワードだ。現代に生きる我々の常識(?)からすれば階級制度などおかしなことなのだろうが … [続きを読む] |
とうとう読み始めてしまいました。
森薫さんのコミック『エマ』です。
以前に森さんの『乙嫁語り』を読んで以来、いつか読みたいと願っていたものです。
何と主人公はメイドです。
オジサンが読むものではありません。
しかし、評価は高いのです。決していやらしいものではないのです。
物語の舞台は19世紀末のイギリス倫敦。産業革命による変化と革新の時代。
スチーム・パンクな雰囲気にあふれています。
「英国はひとつだが、中にはふたつの国があるのだ |
ライオールはアイヴィを鋭く見返し、このとき初めて気づいた―――茶色い巻き毛に大きな目をした、とんでもない帽子をかぶるしか能のない女性と思っていたが、あれh見せかけだったのか? いったいどこまでが本物なのだろう? アイヴィはとびきり無邪気な笑みを浮かべ、ライオールを正面から見つめた。「おバカさんと思われる最大の利点は、まわりから本当に頭が足りないと思われることです。わたしの振る舞いとドレスは少し過激かもしれませんけど、ライオール教授、わたしはバカではありませんわ」 |
2012年11月の読書メーター
先月は出張が多かったこともあり、電車の中でたくさん本を読みました。ハズレなく、すべてすばらしい本でした。宇江佐真理さんの髪結い伊三次シリーズとゲイル・キャリガー氏のアレクシア女史を主人公にしたスチームパンク・ファンタジーは続編シリーズを追いかけたいと思う。もちろんスティーヴン・ハンター氏のスワガー・シリーズも。辻村深月氏の他の本も読破したい。辻村氏の小説に登場 … [続きを読む] |
廊下を折れてしまうその一瞬前で、ふと思いついたように彼がもう一度だけ月子を振り返った。 「そうだ月ちゃん。お願いがあります。今から一つ課題を出すので、卒業までにその答えを僕に下さい」 「――何でしょう」 微笑みながら、秋山が言った。 「もしも子どもにこう聞かれたら、何と答えますか? 『先生、どうして蠅やアブラムシは殺してもいいのに、蝶やとんぼは殺しちゃいけないの?』」 そして人間は? そう続きそうな |
内外多忙にて寂しきことなく不自由の生活も修行と心得れば尊き恵。地上遠く離れて我が為に祈る者ありと思えば、励まされもし自重の念も起こる。夏に冬を慕い、冬に夏のみ思うは愚者なり。夏ありて夏を楽しみ、冬来たれば冬を味わう。この心を神は嘉(よみ)す。自然における草木の如く、正しき成長はそこにのみある。 (朝鮮民芸・陶芸研究家・浅川巧が妻・咲に宛てた手紙より)
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三百年前にオスマン帝国から直輸入したとおぼしき、内装に調和した深紅色の厚くて柔らかい絨毯、壁にずらりと並ぶ美しい絵画。古いものもあれば、最近、新聞のギャラリー案内欄で見かけた名前をサインした現代作家の作品もある。そして優美なマホガニー材の陳列ケースのなかに並ぶ美しい塑像の数々・・・・・・。クリーム色の大理石でできたローマの胸像。ラピラズリを埋めこんだエジプト神。花崗岩と縞瑪瑙でできた現代作品。角を曲がると、ぴかぴかに磨かれ、入念に手入れされた機械が塑像よろしく通路脇に飾ってあった。人類史上初の蒸気機関。銀と金でできた一輪車。 … [続きを読む] |
「そのおっきな荷物はなぁに?」 父さんのポートレートだ。母さんはこの写真を見て私と同じく号泣するだろうか。いや、笑うだろうな。 大爆笑するかも。そっちのほうが母さんらしい。 「おじいちゃんの若い頃の写真」そしてこう付け加えた。「昔はかっこよかったのよ、おじいちゃん」 「さいごまでかっこよかったよ、おじいちゃんは」 (本書P343より)
『床屋さんへちょっと』(山 … [続きを読む] |
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