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2011年12月18日(日) 
夏の電力消費ピークをなんとか乗り切った関西ですが、次には冬の節電がスタートしました。先日、姫路市危機管理室からも『■節電へご協力のお願い』がアップされ、官民一体となった10%節電への呼び掛けが行われています。
http://hyocom.jp/bbs/bbs_list.php?root_key=138324&b…bs_id=1228
「ひょこむ」をはじめとするOpenSNPでも、メインメニュー下に各電力会社のピーク状態が比較しながら参照できるようになっていますが、関西電力は現状では他電力より余裕があるように見えます。
http://hyocom.jp/
(関西電力:70%,東京電力:74%,中部電力:76%,東北電力:82%,九州電力:74%=2011/12/18 10:30現在)。なのでということでもないのでしょうが、夏に比べて今冬の節電行動へモチベーションは低いような気がしてなりません。

でも本当に関西の電力は余裕があるのでしょうか?
国家戦略室では、11月1日に第4回エネルギー・環境会議で「第3回電力需給に関する検討会合」が開催されました。
http://www.npu.go.jp/policy/policy09/archive01_04.html#haifu
この際に資料として提出された「今後の電力需給対策について-今冬の電力需給対策及びエネルギー需給安定行動計画の概要-」には、今冬だけでなく来夏の需給予測が公開されています。この資料では、稼働中の原子力発電所が定期検査に入り、検査後再起動させられないことを前提としています。この状況は少々厳しすぎるようにも思えますが、現在ある自治体・住民と電力会社の不信感が続く限りは、非常に現実的な条件設定だと思われます。今冬(2012年1月)の具体的な需給率の予測は、
北海道(12.3%)、東北(▲3.4%)、東京(6.0%)、中部(6.2%)、関西(▲7.1%)、北陸(6.2%)、中国(6.7%)、四国(4.6%)、九州(▲2.2%)
となっていて、ダントツで足らない関西電力も他電力から融通してもらうことによって今夏に続きなんとか乗り切れそうな感じです。

ところが来夏(2012年8月)になると一気に様相が変わって顔面蒼白になります。
北海道(▲6.4%)、東北(0.3%)、東京(▲13.4%)、中部(1.5%)、関西(▲19.3%)、北陸(▲1.5%)、中国(2.7%)、四国(▲11.3%)、九州(▲12.3%)
日本全国で▲9.2%も足りなくなるので、電力融通も事実上不可能になります。このままだと、経済活動に大きな影響を及ぼし生活を大混乱させる計画停電の実施はもとより、ピーク時に大停電が起こるという悪夢すら大変現実的になってしまいます。
だから短絡的に「原発を動かせ!」ということでは、今回の国難への対応としては何一つ生み出せないことになってしまいます。「只では転ばない」という日本人の粘り強さを発揮してこそ、次世代につながる国家再生の道が見えてくるのだと思います。

ついては、夏を待つのではなく今すぐにやるべきことは、
1.関西電力が節電社会づくりに本気で取り組め!
 関西電力は、夏にHPに公開していた電力需給データを秋になって安定したかと中断し(東北電力・東京電力は継続して公開している)冬の節電時期に復活させているように、全体で節電社会づくりをしようという意識が不足している(柔らかな大人の表現)。
2.自治体は呼び掛けだけではなくムーブメントを創る具体的な施策を打ち出せ!
 計画停電や大規模停電などが起こると、地域社会にとんでもない規模の被害が出る。これを防ぐために節電行為にインセンティブを提供する施策を早急に導入する。企業で推進されている「BEMS」だけでなく、住民・家庭を対象とした「HEMS」の展開が不可欠である。
3.住民は「楽しくオトクに節電」する活動をコミュニティぐるみで実現しよう!
 戸別、コミュニティ単位、地域単位での節電の成果に応じてフィードバックされる「節電エコマネー」を活かして、我慢をするのではなく楽しく競走しながら社会貢献できる生活行動を推進しよう!

どうですか、安直に原発を再起動させるのではなく、日本の社会を作り直す(創り戻すもアリ)トライアルにみんなで挑戦してみませんか♪

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インフォミーム株式会社代表取締役 http://www.memenet.jp/
総務省地域情報化アドバイザー http://www.applic.or.jp/prom/chiiki_adviser/
関西学院大学総合政策学部非常勤講師(サイバー社会論/地域フィールドワーク伊丹)
博士(環境人間学)
kotatsu@memenet.or.jp 和﨑 宏(こたつねこ)
【略歴はこちら】 http://www.kotatsu.net/profile.pdf

閲覧数1,459 カテゴリ日記 コメント2 投稿日時2011/12/18 13:36
公開範囲外部公開
コメント(2)
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  • 2011/12/18 21:27
    小さな積み重ねも、大きなことにつながりますものね
    たちまちは(尾道弁)うちで出来る努力を
    次項有
  • 2011/12/19 08:00
    > ももたろうさん
    「たちまち」をみんなで積み重ねると、たちまち大きな運動に育ってくるものですね。こつこつ一緒にやりましょう。
    次項有
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