出先の京都から姫路までの帰路のＪＲでの出来事でした。夕刻の新快速は京都駅ですでに満席状態ではありましたが、幸い４人がけの優先席の窓側に座ることが出来ました。姫路まで９０分という所用時間は、先般台風でＪＲが止まってしまったときのことを思い起こすと、本当にありがたい電車です。

４人がけの正面に２０代の学生がスマホをいじっています。その隣は３０代の読書する女性。わたしのとなりは６０年配のおとうさんという布陣。京都駅から高槻駅に到着すると、さらに乗車してくる人が増え、優先席の背もたれに８０歳代のご婦人が立たれる形で電車は発車しました。

まわりをみても席を譲ろうという人はなく、席を立ってお婆さんに「お掛けになって下さい」と声を掛けました。「いえいえ、申し訳ないですから～」とおっしゃるところで、左前に座っていた読書の女性が「すいません、気づかずに。わたしがすぐにたたなくちゃならないのに♪」と立ち上がって、お婆さんを席に誘ってくれました。なんと爽やかな行為でしょう。彼女の優しい気持ちで、優先席付近がはんなり包まれたような感じでした。

そのおかげか、大阪駅で乗車してこられた８０歳代のお爺さんに、通路を挟んだ横のシートの若者が即座に席を立ってくれました。女性に席を譲られたお婆さんは、三宮駅で降りる際に、深々と頭を下げて御礼を言われましたが、わたしはずっと座ったまま。申し訳ない気持ちになってしまいました。善意は伝染するものなんですね～。ありがとうございました。