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読んだ本の数:10冊
先月は待ちに待った新刊がたくさん読めて倖せであった。森見登美彦『四畳半王国見聞録』、高田郁『残月』、R.D.ウィングフィールド『冬のフロスト』、すべてに満足。藤野恵美さんは初読みであったが『ハルさん』は胸が熱くなるすてきなミステリーでした。 4135ものナイスをくださった皆様に感謝。 |
「おれは、あの吸引器ってやつが恐いんだよ」 フロストはぶるっと身を震わせた。 「あれが突然、逆流してみろ。おれのまえに治療されたやつ百人分もの唾液が、どっと口のなかに流れ込んでくるんだぜ。それを思うと、もう、身の毛がよだつのなんの」 フロストは大口を開けて、ハムのサンドウィッチをもうひと口かじった。 (本書下巻P125より)
『冬のフロスト 上・下』(R・D・ウィングフィールド:著/創元推理文庫)を読みまし … [続きを読む] |
『別冊 図書館戦争 Ⅰ』(有川浩・著/アスキー・メディアワークス)を読みました。
あぁ、こんな暑い日によりによってこんな熱苦しい本を読んでしまった。 今日(2013/07/11)、日本列島のほとんどの箇所で本年最高気温を記録したのだ。群馬県の館林市ではなんと39.5℃を記録したらしい。私が住んでいるところはそこまでではなかったものの、体感温度では35℃はあった |
「矢三郎よ、弁天を見なかったか」 「三日ほど前にお見かけしました。鞍馬行きの叡山電車の屋根に座っておいででしたが、推察するに猛烈にご機嫌斜めのようで、睨まれただけで息の根が止まりそうでした。」 「天晴れなる癇癪玉である。ぱつんぱつんであったか?」 「ぱつんぱつんであります」
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物語をつむぐことは祈りに似ています。つらいこともある世界ですが、ほんの少しでもあたたかな気持ちになっていただけましたなら幸いです。 (文庫版あとがきより)
『ハルさん』(藤野恵美・著/創元推理文庫)を読みました。
まずは出版社の紹介文を引きます。
(瑠璃子さん…今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて&helli |
秋に蒔かれて芽吹いた麦は、冬の間、こうして雪の下で春を待つのです。陽射しの恩恵をじかに受けるわけでもなく、誰に顧みられることもない。雪の重みに耐えて極寒を生き抜き、やがて必ず春を迎えるのです。その姿に私は幾度、励まされたか知れない。 (本書P290より)
『残月 みをつくし料理帖』(高田郁 … [続きを読む] |
「街路樹の葉から落ちた一滴の水にも全宇宙が含まれている」というお話であった。 下鴨神社の東、築年数も定かではない骨董的アパート「下鴨幽水荘」の二階である。四畳半に車座になった四人が、宇宙的規模の議論をしながら晩夏の夕べを過ごしている。 議論の発端は阿呆神であった。 阿呆神とは、京都にて無益な日々の営みに血道を上げる学生たちが奉じる神のことである。そのいかにも御利益の薄そうな神は何処におわすかという話題がドングリのよ |
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